株式会社シェヘラザード代表 坂本 祐央子です
「Mちゃん、リーダーになったんだけど外されちゃったんだよ。」
ゴールデンウィーク、娘とカフェで話していたら、自分の話から同僚Mちゃんの話へ。
興味深いので、母と娘の会話に少しお付き合いください。
「Mちゃんって?」
「同僚のMちゃん。
すごく心配性で、仕事が終わる時間になると、
あれも大丈夫かな、これも大丈夫かなって不安になって、
結果的に残業してしまうことになるんだよね。
でも、ウチの会社って残業に厳しくて、
マネージャーから時間内に仕事を終わらせるように
厳しく注意されてしまってさ。」
「そうなんだ。」
「Mちゃん、29歳で仕事歴は長いんだけど、
真面目っていうか、自分で仕事を全部抱えてしまいがちなんだよね。
リーダーになってから特に。
誰かに聞いちゃいけないと思っているみたい。
前に厳しい女性マネージャーにしごかれてるって聞いたこともあって、
怒られてばかりで萎縮しちゃってるっていうか、
怒られることが怖くて心配になるんだって。
結果的に期日を守れなかったり、
在庫管理のデータを自分のところで止めてしまって、
誰にもその情報を共有していなかったことで叱られたり、
いわゆる、やらかしちゃってるの。
もっと周りを頼ればいいのに。」
「周りを頼るって、具体的には?」
「前は、私も仕事振られたら、
一人でやらなくちゃ!と思い込んでいたし、
期待に必ず答えなきゃ!と思ってた。
周りから“大丈夫?”って聞かれたら、
焦って、すぐやりますって答えてたのよ(笑)。
”大丈夫?”って聞かれてるのに、
”すぐやる” とか ”出来る”って答えちゃう(笑)。
テンパってたし、かなり無理してた(笑)。」
「そうだったんだ…」
「だけど一度、仕事で大失敗してどん底になった時に、
どんな目に遭うかと覚悟してたのに、
予想外に周りが温かくサポートしてくれて、
嬉しくて、”世界って美しい”って思えて…
その時、周りの存在に心から気づいたの。」
「うん。」
「その辺りから、仕事を抱え込まないようになったの。
と言うより、自分も他人も信じられるようになったのかな。
Mちゃんもそうなるといいな」
仕事の納期を守れない、勝手な判断をする、
そんな風にマネージャーからは見えているMちゃん。
Mちゃんがそんな行動になってしまう背景には、本人の強い承認欲求があります。
・仕事で大事な存在になりたい。
・認めて欲しい。
・期待に応えたい。
・失敗したくない。
・出来ないって言ったら嫌われるかも。
・できる、頑張る自分を演じなきゃ。
でも、仕事は一人でやるものじゃなくて、チームで成果を出していくもの。
もし、私がMちゃんにアドバイスをするとしたら、
周りの状況も観察し、「したいこと(自分で決めたレベル感)」ではなく「すべきこと(会社の求めるゴール)」を意識すること、と伝えます。
彼女の持つ「粘り強く真面目に仕事できる」という強みが、
「自分なりの拘りで抱え込む」短所として表出する可能性に気づいてくれるといいな。
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・自己認知力
・自己安定力
・対人認知力
・対人影響力
自分の取扱説明書としても、働くメンバーの互いの取扱説明書を知ることもチームでの仕事に役立ちます。
パワーハラスメント予防研修のツールの一つですが、マネジメントスキルや自分の行動パターンに気づくためのツールとして有効です。